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熊谷守一に出会う

2007/11/04 19:45

 

こちら側に見る用意ができていないと見えてこない。
本当にその通りだと思う。
岡山県成羽町美術館で開催されている熊谷守一展。それに合わせた山下裕二氏による記念講演会に参加、そこで配布された赤瀬川原平氏の文章から不意に感銘を受けた。ポスターに採用された猫の絵、一見平面に数色の絵具を塗り付けただけの絵がなぜこんなに存在感を持つのか、少し考えてみると不思議なことに思い始める。そこには対象を徹底的に見詰めた者が感じた存在の中の中心、虚飾を排して剥き出しになった姿がこちら側に伝わっていた。
画家というより哲学者に近い印象を持った。美とは何か、一瞬のうちに感じる美ではない、また別の美のあり方を心得た。

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怠け者でしょうか

2007/09/14 22:19

 

理想の人生に何度か近づいたことがある。

大学入試が終わり、ぽっかり空いた時間にした読書のとき。受験勉強ではない、ただの楽しみとして、そしてこれからいろんなことを学んでいくことへの喜びと期待。
大学院最後の年、卒業と就職を手に入れて、卒論を書くために歩いて通った大学への道。あれこれ文書を練り、推敲を行いながらフレーズを思いつく楽しさ。
会社を辞めて実家に帰り、午前中は読書、夜は散歩をしながら思考をめぐらした日々。周りの景色が違って見え、何かが生まれてきそうな予感。

モラトリアム。何者でもなく、自分のために時間を過ごす贅沢、というかそれが人生に対しての当然の向き合い方のような気がする。

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日に漂う

2007/08/18 23:15

 

好きかどうかわからないがとにかく自転車には縁がある。

大学時代、朝4時に家を出て1時間、部活の練習場に着くまで暗い中毎日漕いだ。世の学生生活はこんなものではないよな、と思いながらも、明け方のラブホの横を鼻をたらしなが通った。

通勤にも使った。あんな所から自転車で?人事部にも変な眼で見られた。

「お前ちゃりんこ好きだな」周りからそう言われることが増え、「それほどでも」と受け流す。それでも車やバイクには興味が向かず、漕いだ。

さすがにそれだけ漕ぐと一家言持つことになる。

今日土手につくしが生えていたの見た?最近風の感じがようやく涼しくなってきたよ。あの角の道しるべはなかなか渋い。

車では見落としてしまうものを自転車に乗っていると感じられる。移動の手段ではない、それ自体が目的として生きた時間になる、そういうことじゃないかな。

 

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